金曜ロードショー「オーシャンズ12」
(2004年アメリカ)▽華麗なる泥棒集団!!豪華スター12人競演?
オーシャンズ12◇04年、米。ジョージ・クルーニー。再結集した窃盗のプロ集団が、ヨーロッパを舞台に盗みを繰り広げる。シリーズの続編。スティーブン・ソダーバーグ監督。米ラスベガスのカジノから大金が盗まれて3年。オーナーのベネディクト(アンディ・ガルシア)は、事件がオーシャン(クルーニー)一味によるものと知る。事件後、オーシャンと仲間は盗んだ金を山分けし、犯罪から足を洗ってまっとうな人生を歩もうとしていた。だが、復讐(ふくしゅう)を誓うベネディクトが彼らの居所を突き止め、利子を付けて金を返済するよう脅迫。追い詰められたオーシャンらは再び大きな計画に挑もうと欧州へ向かう。
スティーブン・ソダーバーグ, ジョージ・クルーニー, ブラッド・ピット, ジュリア・ロバーツ, ブルース・ウィリス, キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
【解説・みどころ】
前作の主要キャストに加え、ユーロポール(欧州警察機構)のイザベル捜査官にキャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ライバル強盗のナイト・フォックスにヴァンサン・カッセルが起用され、泣く子も黙る豪華キャスティング作品となった本作。シリーズ当初ダニエル・オーシャン役と言われていたブルース・ウィリスもカメオ(というには長い)出演をしている。
ということで2度あることは3度ある。オーシャンズ集結2度目の本作ですら奇跡的なキャスティングだというのに、本日公開の「オーシャンズ13」では、あのアル・パチーノまでもが出演しており、泣く子も黙って笑い出す!といった状態である。
前作はラスベガスがメイン舞台であったが、本作はシカゴに始まり、アムステルダム、コモ湖、ローマなどが登場し、ヨーロッパ中をところ狭しと飛び回る。シンプルなストーリー展開の強盗劇であった前作とは趣が異なり、本作のストーリーはそうとう複雑である・・・いや、生ぬるい。正直なところ、どれほど目がよくても、目を皿のようにして画面に穴が開くほど見つめても、この「タネ」を見破ることはできない(はず)。
ならばいっその事、第三者としてではなく、むしろ自分がメンバーになったつもりで、この騙し合いに巻き込まれた方が正解ではないだろうか。どこを切ってもスタイリッシュな映像と、男女ともに美しきオーシャンズたちと一緒に、ヨーロッパ各地を訪れながら計画実行を見守ろう。そしてタネ明かしで「悶絶」するのだ。
もちろん謎かけばかりが見所ではない。前作同様、ユーモアセンスもずば抜けている。本作では、ソダーバーグ監督が追求してきた「現実と非現実」、リアルとバーチャルの壁を崩そうとするアプローチが遺憾なく発揮され、本人が「本人の役」(誰かは見てのお楽しみ)を演じ、その上「似ていない」と言わせるなど、「えぇ!?・・・そういうことアリなんだ!」といった、あり得ないシーンもいくつか見せてくれている。
キャスティングは言わずとしれたところだが、ダニー・オーシャンにジョージ・クルーニー。売れなかった時期は、友人の部屋のクローゼットで暮らしたこともあるという。2002年の「コンフェッション」で監督デビューを果たした。
詐欺師ラスティー・ライアンにはブラッド・ピット。オーシャンズの実行隊長であり、中心的存在。まだ記憶に新しい「バベル」は、カンヌ国際映画祭で最優秀監督賞を受賞している。
スリ専門のライナス・コールドウェルにマット・デイモン。リーダー見習い中。「ジェイソン・ボーン」シリーズ最新作である「ボーン・アルティメイタム」は11月公開予定。
テス・オーシャンはもちろんジュリア・ロバーツ。オーシャンと再婚し専業主婦になり、夫にはもう盗みの世界から足を洗って欲しいと思っている。本作では驚きと笑いの中心。
爪フェチのフランク・キャットンにバーニー・マック。実はカジノ強盗後、しばらくラスティーと行動を共にしていたため、唯一ラスティーとイザベルの関係を知っている。
放送禁止ラッパーのバシャー・ターにドン・チードル。兵器・爆発物の専門家だったがラッパーに転向。2004年の「ホテル・ルワンダ」での演技が高く評価され、アカデミー主演男優賞にノミネートされた。
マロイ兄弟の兄バージル・マロイにケイシー・アフレック。弟との仲は最悪で、あまり似ていないようだが一応双子という役。俳優のベン・アフレックは本物の兄である。
そのマロイ兄弟の弟ターク・マロイはスコット・カーン。親戚一同が会する兄の結婚パーティでも、自分にだけ感謝の言葉が口にされないほど。初脚本・監督を手がけた「DALLAS 362」は高い評価を受けた。
軽業師イエンにシャオボー・クィン。実際に国際的に有名な北京雑技団のメンバーであり、北京雑技団の仕事で世界中を公演して回っている。
スポンサーのルーベン・ティシュコフにエリオット・グールド。ベネディクトへの私怨からオーシャンズの計画に金を出した資産家。35年以上に渡る俳優人生において、70本以上の映画に出演し、数々の賞にノミネートされてきた名優。
メカニックのリビングストン・デルにエディー・ジェイミソン。芸人に転向したものの面白いほどにスベってばかり。マジメ男を演じているが、私生活ではポップ・バンドを結成し、インディーズでアルバムを3枚も出している。
往年の詐欺師ソール・ブルームにはカール・ライナー。「老兵にはもう無理だ」と仕事に参加することを拒むものの・・・。エミー賞を12回も受賞しているエンターテイナー。2000年にはコメディアンに贈られるマーク・トウェイン賞を授与されている。
カジノのボス、テリー・ベネディクトにアンディ・ガルシア。奪われた金は保険ですべて取り戻したにも関わらず、オーシャンズからも返済させ二重取りしようと企む。音楽の才能もあり、グラミー賞を獲得している。
謎多き女イザベル・ラヒリにはキャサリン・ゼタ=ジョーンズ。ユーロポール捜査官でラスティーの元恋人。1998年の「マスク・オブ・ゾロ」のアントニオ・バンデラスの相手役に大抜擢され一躍注目を浴び、2002年「シカゴ」でアカデミー助演女優賞を受賞。
フランス貴族の大泥棒フランソワ・トゥルアー(ナイト・フォックス)にヴァンサン・カッセル。現場に黒い狐の置物を残すことからナイト・フォックスと称される。フランスを代表する俳優であるジャン=ピエール・カッセルの息子であり、モニカ・ベルッチの夫。
ホテルに居合わせたブルース・ウィリスに・・・ブルース・ウィリス本人。シリーズ当初ダニエル・オーシャン役と言われていたが、こんなところでしっかり存在をアピール。そのまんま「彼」を演じている?
内容・映像・キャスティング、見事に一本「盗られる」こと請け合い!!
2度とないかもしれないそうそうたる顔ぶれ・・・いや、3度目が今日から公開!
【ストーリー】
あれは3年前。ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)と彼の仲間たち・・・右腕ラスティー・ライアン(ブラッド・ピット)、スリのライナス・カルドウェル(マット・デイモン)、爆薬のバシャー・タール(ドン・チードル)、金庫破りのフランク・カットン(バーニー・マック)たち――は大胆不敵な強盗を企て、テリー・ベネディクト(アンディ・ガルシア)が経営するカジノの金庫から根こそぎ金を奪った。
その1億6千万ドルを山分けした後、彼らは犯罪から足を洗い、手に入れた金でそれぞれ世界各地でまっとうな人生を送ろうとしていた11たち・・・ラスティーはホテル業を営み、ダニーはテス(ジュリア・ロバーツ)との再婚を果たし、今日が2度目の3周年記念日という幸せな時を過ごしていた。そんな11たちの前へ突然ベネディクトが現れた。彼の要求はただひとつ。「盗った1億6千万ドルを2週間以内に返せ。利子を付けてだ。」期限内に返せなければ命はない。
すでに使ってしまった分を埋めるため、再び全員で仕事をすることを決意する11たち。しかし、アメリカ本土では動き難くなっていた彼らは、すぐにアムステルダムを目指す。アムステルダムでの獲物は「世界で最初に発行された、1株しかない株券」だった。だが目的の場所は完全防備で、いかな彼らといえども打つ手がない。そこでラスティーが昔の恋人から聞いた一つの方法を思い出したが、その前代未聞のやり方とは?
株券の一件からというもの、行く先々で仕事の邪魔をされる11たち。なんと裏では世界一の大泥棒の弟子と言われているナイト・フォックス(ヴァンサン・カッセル)が動いていた。前回のカジノ強盗の仕事について、ナイト・フォックスの師匠に「オーシャンこそ最高の強盗」と言わしめたため、ナイト・フォックスから挑戦を受けることとなる。彼は自分が一番だということを誇示したいがためだけに邪魔をし、名誉をかけた最大の勝負を仕掛けてきた。それは、とある「卵」をどちらが盗れるかというものだった。
返済制限時間ギリギリの中、難攻不落の美術館に安置される「卵」。そしてなんとしてでも「卵」を守り、オーシャンズ11を逮捕しようとするユーロポールの刑事イザベル(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)。最後に笑うのはオーシャンズか、ナイト・フォックスか、イザベルか・・・それとも??
【キャスト・スタッフ】
< STAFF >
監 督 スティーブン・ソダーバーグ
脚 本 ジョージ・ノルフィ
制 作 ジェリー・ワイントローブ
製作総指揮 ジョン・ハーディ、スーザン・イーキンズ、ブルース・バーマン
撮 影 ピーター・アンドリューズ
美 術 フィリップ・メシーナ
編 集 スティーヴン・ミリオン、A.C.E.
音 楽 デイビッド・ホルムズ
衣 装 ミレーナ・カノネロ
共同製作 フレデリック・W・ブロスト、グレゴリー・ジェイコブズ
< CAST (声の出演)>
ダニー・オーシャン ジョージ・クルーニー(磯部勉)
ラスティー・ライアン ブラッド・ピット(堀内賢雄)
ライナス・コールド ウェルマット・デイモン(桐本琢也)
イザベル・ラヒリ キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(山像かおり)
テリー・ベネディクト アンディ・ガルシア(大塚芳忠)
バシャー・ター ドン・チードル(壇臣幸)
フランク・カットン バーニー・マック(銀河万丈)
テス・オーシャン ジュリア・ロバーツ(勝生真沙子)
バージル・マロイ ケイシー・アフレック(村治学)
ターク・マロイ スコット・カーン(古田信幸)
フランソワ・トゥルアー(ナイト・フォックス) ヴァンサン・カッセル(森田順平)
ブルース・ウィリス ブルース・ウィリス ※本人役(内田直哉)
リビングストン・デル エディー・ジェイミソン(田原アルノ)
ソール・ブルーム カール・ライナー(富田耕生)
ルーベン・ティシュコフ エリオット・グールド(内海賢二)
イエンシャオボー・クィン(樫井笙人)
江川央生
沢田敏子
てらそままさき
星野真紀
金尾哲夫
稲垣隆史
岩田安生
勝田晶子
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