金曜ロードショー「ホーム・アローン2」
【解説・みどころ】
空前の大ヒットを記録した驚異のファミリー映画『ホーム・アローン』。クリスマス旅行の日に、慌て者の家族たちにうっかり家に置き去りにされてしまったケビン少年が、知恵を絞って2人組の強盗から我が家を守るという、勇気と冒険心に溢れ、同時に家族愛の素晴らしさを教えてくれる物語は、老若男女問わず全世界で愛された。その続編となるのが『ホーム・アローン2』! 今回は舞台をニューヨークへと移し、面白さとスケールが大幅アップ。室内が中心だった前作に対し、このシリーズ第二弾ではアウトドアアクションをふんだんに盛り込み、物語に更なる広がりを見せている。
もちろん、今作で主役のケビン・マカリスターを演じるのは、前作で一躍世界的なアイドルとなった我らがマコーレー・カルキン。当時、マコーレーには800万ドル(約8億円)というギャラが支払われたのだが、これは12歳の子供が受け取ったギャラとしては史上最高額。その事実からも、マコーレーに対するこの作品への期待と信頼が伺える。そして、その期待に応え、いや、それ以上にマコーレーは魅せてくれる! 巧妙な仕掛けやアイディアで大人たちの目を欺き、泥棒退治に大活躍する少年らしさをみせる一方で、鳩に餌をあげるおばさんと育む世代を超えた友情や、家族との再会シーンでは、天才子役ならではの涙を誘う演技を披露。ついでに、可愛らしいボーイ・ソプラノの歌声までもサービスしてくれる。
そんなマコーレーの演技に真っ向から対決するのが、物語のもう一人の主役・ニューヨークの街。セントラル・パークからウォール街、チャイナ・タウンから自由の女神まで、ニューヨークのあらゆるスポットが短い時間の中にこれでもかというほど凝縮されている。また、毎年ライトアップが世界中のニュースで流れるほど注目されている、ロックフェラーセンターのクリスマス・ツリーが本作のハイライトとして登場するのだが、このツリーにも心温まる裏話があった。というのも、実際にこのシーンが撮影されたのは91年の1月5日で、通常ロックフェラーのツリーは大晦日で撤収するのが常。しかし、ロックフェラーはこの映画撮影のためだけに、5日までライトアップを続けてくれたというのだ。このような主演キャストの全力投球やロケ地の全面協力に加え、前作に引き続き、『グッドフェローズ』でアカデミー賞助男優賞を受賞したジョー・ペシが泥棒二人組のリーダーに、『ハンナとその姉妹』のダニエル・スターンがおバカな相棒役で登場。マカリスター一家の面々も変わらぬ芸風で、作品を盛り上げる。
何度観ても笑って泣けるのが、この作品が長く飽きられずに愛されている理由。すでに観たことある方も、必ず楽しめるので、油断しないでほしい。
【ストーリー】
クリスマス休暇をフロリダで過ごすことになったマカリスター一家は、旅行に向けて大忙し。去年のクリスマスは、あろうことか三男のケビン(マコーレー・カルキン)を家に置き去りにしてしまったので、パパのピーター(ジョン・ハード)と、ママのケイト(キャスリン・オハラ)は、今年はそれだけは避けたいと思っている。
そして、旅行当日。去年と同様、やはり大寝坊をしてしまった一家は慌てて空港へ向かうバンに乗り込む。だけど、去年と違うのは、今回はケビンがいることをちゃんと確認済みの点だ。搭乗時間ギリギリで空港に着いた一家は、ゲートまで猛ダッシュをきめる。ケビンも急ぐが、ボイス・レコーダーの電池が切れてしまったため、パパの鞄から電池を探しだし、取り替えているうちに家族を見失ってしまう。これはやばい! と思ったら、遠くにパパのコートが見えるではないか。急いで、パパを追ってゲートへ向かうケビン。ようやく追いつき、そのままパパが搭乗した飛行機に乗り込み、空いている席に着いた。あとはフロリダに到着するのを待つのみ。と思っていたら、なんとケビンが乗り込んだのはフロリダ行きではなく、ニューヨーク行きのフライトだったのだ。そう、パパだと思って追いかけていた男性は、パパと同じコートを着た別人だったのだ!!
またもやクリスマスに家族と離れ離れになってしまったケビンは、目の前にそびえたつ摩天楼を見て愕然とする。だけど、逆にこれはTVで観た憧れのニューヨークで、独り自由を謳歌できる絶好のチャンスではないか! しかも、今回はパパの鞄を持っているから、クレジットカードも現金も充分にあるのだから。そこでケビンは気を取り直し、マンハッタンへと繰り出す。
ケビンは大人たちを上手に騙し、老舗のプラザ・ホテルにチェック・イン。豪華なスイートに泊まり、ニューヨークの街を観光しまくり、大満喫。しかし、思わぬ所に落とし穴が潜んでいた。大都会の群衆の中に刑務所を脱獄した指名手配中の強盗二人組、ハリー(ジョー・ペシ)と、マーブ(ダニエル・スターン)が紛れこんでいたのだ。この二人は、昨年のクリスマスにマカリスター家に侵入し、ケビンに痛い目にあわされ、刑務所へと送られた強盗で、ニューヨークの街で偶然にもケビンと遭遇してしまう。二人は逃亡する資金を得るために、おもちゃ屋の有り金を狙っており、さらにケビンに対する恨みを晴らそうとしていたのだ。そんなときに、父親のカードを使っていたことがバレてしまい、ホテルを追い出される。豪遊生活から一転、強盗にも追われ、大ピンチを迎えてまったケビン。
だが、そこで大人しく引き下がるようなケビンじゃない。
今年も新たな知恵を絞り、泥棒たちに立ちに独り立ち向かう決心をする――。
【スタッフ・キャスト】
<監督>
クリス・コロンバス
<脚本・製作>
ジョン・ヒューズ
<キャラクター原案>
ジョン・ヒューズ
<製作総指揮>
マーク・ラドクリフ
ダンカン・ヘンダーソン
リチャード・ベイン
<撮影監督>
ジュリオ・マカット
<プロダクション・デザイン>
サンディ・ベネジアノ
<編集>
ラジャ・ゴズネル
<衣装デザイン>
ジェイ・ハーリー
<音楽>
ジョン・ウィリアムズ
<キャスティング>
ジャネット・ハーシェンソン(CSA)
ジェーン・ジェンキンス(CSA)
<音響ミキサー>
ジム・アレクサンダー
<特殊メイクアップ>
ケニー・マイヤース
<スタント監督>
フレディ・ハイス
<特殊視覚効果製作>
マット・ワールド
<視覚効果監修>
クレイグ・バロン
<ケビン>
マコーレー・カルキン(矢島晶子)
<ハリー>
ジョー・ペシ(青野武)
<マーブ>
ダニエル・スターン(江原正士)
<ケイト>
キャスリン・オハラ(鈴木弘子)
<ピーター>
ジョン・ハード(有本欽隆)
<バズ>
デビン・ラトリー(高木渉)
<ミーガン>
ヒラリー・ウルフ(ならはしみき)
<リニー>
モーリン・エリザベス・シェイ(神代知衣)
<ジェフ>
マイケル・C・マロンナ(伊倉一恵)
<フランク叔父さん>
ゲリー・バンマン(富田耕生)
<レスリー叔母さん>
テリー・スネル(秋元千賀子)
<ホテルの接客係>
ティム・カーリー(小島敏彦)
<鳩の婦人>
ブレンダ・フリッカー(藤波京子)
<ミスター・ダンカン>
エディ・ブラッケン(久米明)
<ホテルのフロント係>
ダナ・アイビー(京田尚子)
<ベルマン>
ロブ・シュナイダー(三ツ矢雄二)
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